スタインウェイとベーゼンドルファー

我々の耳にする音楽は、生で聴く機会はもちろんですが、圧倒的にオーディオを介して聴くことが多いでしょう。

ピアノの双璧、スタインウェイベーゼンドルファーは超有名ですが、なかなか比較して聴く機会など無いですね。
成り立ちと院長の思いこみ?からかもしれませんが、現在コンサートからなんやかんや併せて、圧倒的なシェアを誇るスタインウェイの音はやや明瞭で、華やかな傾向が強く音色でアピールする力が強い気がします。
対してベーゼンドルファーはやや落ち着いた音色で,この機材を選ぶ演奏者の個性もどこかにこだわりを感じます。

そういえば、ピアニストのジョバンニ・アレヴィ氏もベーゼンドルファーを愛用しています。え?誰って?
数々の大きな賞を総なめにして母国イタリアでは、超有名な彼の一面は大の日本びいき。
なんと、好きな日本語が”察する”!だそうで、もちろん意味を熟知したうえでの事で、これだけでも只者にあらず。

それはともかく録音された音など、条件も違うでしょうし、わざわざ意識してこの二つを聴き比べる事は少ないと思いますが、
…で、下のCD

なんでジブリなのって?
音楽が(も)良かったからです(笑)

映画の監督は米林宏昌さん、音楽;村松崇継さんと、もはやかつての宮崎×久石コンビではありませんね。

そのせいだけではないと思いますが、音楽が新鮮に感じられました。

作品の全体としての世界観を大事にしてか、主題となる音楽の”押し”が強くないのが欠点と言えば欠点?ですが、どうしてどうして、トータルのクオリティーで、思わず見入って、聴き入ってしまうレベルと思いました。

音楽へのこだわりは、ピアノにも表れており、作中ではスタインウェイとベーゼンドルファーの使い分けをしており、やや硬質なスタインウェイに対して、柔らかい音質を持つベーゼンドルファーを場面の展開や表現として使用しています
或る楽曲の中では、曲の中で二台のピアノを交互に用いるなど、極めて細かな配慮を見せます。

その違いは”弾いたらすぐ分かる”と言われますが、CDの録音で同じ奏者で、聴いたらわかるかな?というのもちょっとした興味です。
耳の鋭い方ならアレッ?とすぐに感じとれるでしょう。

…ところで

それ以上に院長が印象深かったのは、インタビューで、期せずして複数の若いスタッフが同じように口にした『志』という言葉でした。

ジブリ作品はこれまで、良くも悪くも宮崎駿監督の”呪縛”のようなものに絡めてこられたと言えます。
”志”という言葉は頭で考える以上に重たい意味のある言葉だと思います。
巨匠が去った後、ジブリはどこへゆくのでしょうか?スタッフの『志』に期待する院長です。

…でも、この映画のあと、米林監督はジブリ辞めちゃったんですよね…、なんでか…、ちょっと心配…ですね。
                                                          2015 4 1

…でも、ジブリじゃやっぱりね~、という方にはこちらはいかがでしょうか?「Man from Provdiv」。

ミルチョ・レヴィエフ(Milcho Leviev)…発音あってますかね? ブルガリア出身の彼のキャリアは知る人ぞ知る、であって、知らない人は知らないのです(笑)。

果たしてこの人をジャズピアニストと括っていいのかすら院長には分かりませんが、クラシックの素養もある彼のベーゼンドルファー290から表出されるその音楽は、リリックで且つ時に強烈です。
インペリアルだからこそ為しうる表現もあるでしょうが、音の柔らかさとかいうだけではなく、このピアノの本来の持ち味である”剛柔”両面がいかんなく発揮されるようです。

ピアノは弦楽器ではなく、打楽器である(バルトークが言ったとか…、ちなみにこの人が愛用したのもベーゼンドルファー)という事を思いださせ、果たしてこれがスタインウェイと同じ種類の楽器なのか?と別次元の何かを感じたのは、院長だけ?

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