扁桃炎

急性扁桃腺炎
急性扁桃腺炎とは、扁桃にウイルスや細菌が感染し、炎症がおこるものの総称です。”のどちんこ”の両脇に見える口蓋扁桃に細菌が感染にする場合が多く、特に溶血性連鎖球菌によって発病するケースが多く見られます。
健康な時は細菌が存在しても、発症するほど増殖しませんが、種々の要因で抵抗力が落ちると、免疫力が低下し発症します。
症状としては39~40℃の急な高熱、悪寒、嚥下痛、扁桃の発赤と腫れ、関節痛や首のリンパ節が腫れることなどがあります。
喉の痛みが強いと、食事や水分を摂りにくくなります。脱水症状をおこさないよう水分摂取を心がけましょう。抗生物質、鎮痛解熱剤を投与して、安静にすれば、数日~2週間ほどでおさまります。年に何回もの扁桃炎を繰り返すようであれば、扁桃を摘出する手術が行われる場合もあります。原因となりうる過労やストレスには気をつけ、十分な睡眠、規則正しい生活を心がけましょう。また、過度の飲酒、喫煙は控え、喉を乾燥させないよう保湿を心がけましょう。うがいも励行されます。
扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍
口蓋扁桃の炎症の悪化に伴い、治療が不完全なときに炎症が扁桃の周囲にまで及ぶことがあります。これを扁桃周囲炎と言います。さらに扁桃周囲炎が悪化すると膿が溜まり、扁桃周囲膿瘍になります。片側だけに起こることが多いのですが、高熱、咽喉の激痛、嚥下困難や、口を開くことが困難になり、食事や水分を取りにくくなり、症状が悪化しかねません。腫れがさらに周囲に広がると、呼吸をするのも苦しくなります。扁桃周囲膿瘍の治療は、膿がたまっている部分を切開し、内部の膿を排出する処置が必要です。
必要ならば入院の上で、排膿後も抗生物質やステロイド薬を数日間点滴します。