土用干し
院長の時々日記
6月から、約一か月漬け込んでいた梅干を干す時期です。
「梅雨明け十日」の晴天を期待して、短期間で干しあげます。昔から干すのは「三日三晩」と言われますが、今回は小梅、中梅ですので、二日で干し上りとしました。
小梅は「七折れ」大梅は「南高梅」が有名ですね。
今年は「つくみ」「葵」「美咲」などの”中梅”と呼ばれる種類を試しました。
いずれも、大分の梅園さんのオリジナルの品種でそれぞれ特徴があり、出来上がりが楽しみです。
大きさ、酸味、皮厚、熟度、紫蘇、塩分、糖分など、毎年違うのでしょう、同じ味は二度とありません。
主なレシピは、塩分10%で紫蘇は多めに、が決まりくらいでしょうか。
「本格的」な梅干は、塩分が16~18%有りますので、当家の作品は塩分がマイルドな味わいです。
要所での消毒と梅の取扱いには気を付けますが、今のところ完成品を常温で放置しても、この塩分でカビたことは有りません。
…おまけ
梅干の酸味の主成分は『クエン酸』です。
お酢の酸味は『酢酸』ですね。
どちらも『酸』なのに、体に入ると分解されて体内をアルカリ側に調節するため、健康に良いとされるわけです。
お酢を使った料理は、滋養豊富で夏バテにも最適です。
二つの酸の違いは、酢酸が揮発(蒸発)するのに対して、クエン酸は揮発しないので、酸度が変わりにくいことがあります。
酢豚など、お酢を使った熱い料理でむせることがあるのは、気化した酢酸を吸い込むからです。
尚、『梅干しを入れた弁当は悪くならない(腐らない)』は迷信です。
梅干しの接触しているところだけは、大丈夫かもしれませんが、弁当丸ごとは無理ですので、ご用心を。