講演会(於:久留米)
院長の時々日記
たまには勉強の話題です。
年に二回ある講演会の司会をしました。
高齢化社会にはつきものの、嚥下の話題です。
呑み込む力が弱くなった人にはどのように対応していくべきかという話題です。
久留米大学の耳鼻咽喉科講座は外科診療科として積極的に「吞みこみ・嚥下」に対応している科だと思います。
大まかに嚥下で問題のある条件を分けると①口の中の問題②口からノドの部分の問題③食道(胃まで)です。
筋肉、神経などの問題が絡み合ってこれらが、単独、複合的に関係し嚥下障害は発生します。(ものすごくざっくりで怒られそうですが)
口腔、脳神経、耳鼻咽喉、整形領域、消化器、様々なファクターが関係し嚥下障害は発生します。
それぞれの診療科はその科の独自性をアピールして嚥下に対応しますが、嚥下の問題にトータルでアプローチができるという意味合いからは、耳鼻科が積極的に関与すべきでしょうが、悲しいかな圧倒的にマンパワーが少ない科でもあります。
嚥下障害を来す病因は、脳血管疾患関連が全体の7割近くを占めますが、このほかにもさまざまな要因が絡んできます、もちろん単独の診療科で対応できる場合とそうでない場合があります。
未曾有の高齢社会の現実は待ったなしなのですが、現場は手探りで対応を考えているというのが現実と思われました。