「耳の痛い」話
院長の時々日記
耳はなんともないのに、耳が痛くなることが結構あります。
『翳風』(えいふう)とよみます
耳たぶの後ろ、を触ってやや下の方で、下あごの骨がふれる、くぼんだ所です。
聴力や、顔面神経の病気の治療に用いられます。
ご存知のように、耳は体中のツボが集まっている、ともいわれます。
「耳ツボ○○…」とかという言葉はみなさん聞いたことが有るでしょう。
脳から、大事な神経が、12本出ていますが、このうちの多くが、この『翳風』付近に”枝”を出しています。
これ以外にも、例えば、肩が凝ったり、首が痛かったりすると、筋肉や骨の神経同士が信号を受け取りあって、一本の神経から周囲の神経に痛みの信号が広がって伝わり、なんだか耳が痛い…となることが結構有ります。
解剖学的にも、かなり複雑な神経の走行がこの付近にはあります。
もちろん、中耳炎、外耳炎、顔面神経麻痺、ヘルペスなど、耳の領域そのものの原因による痛みも多いです。
耳はよく聞こえるし、患者さん本人としては耳の働きは何ともなさそうなのに、『耳が痛い』というときは、耳以外の周囲から、神経に響いているということも考えらるわけです。