DS-4NB70 vs Z800-FW168HR|大牟田市の耳鼻咽喉科立石医院

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オーディオ・音楽関係

DS-4NB70 vs Z800-FW168HR

オーディオ・音楽関係

2017年9月29日発売のダイヤトーンのニュースピーカー。形式名『DS-4NB70』

院長のリファレンスのZ800-FW168HRとサイズ、構成が拮抗するモデルなので、プロトの頃よりずっと気になっていたのですが、発売日が今月の29日に決定しています。

試聴会が有りましたので、福岡、『吉田苑』さんに出かけました。

昨年の三月に一回目、その後も改良を重ねたモデルの試聴会が有ったようですが、今回が最終というか実売機の試聴となるようなので、台風の合間を縫って、ガラ空きの電車に乗りました。

お蔭で?残り一時間でしたが3人の参加者で少しゆったり聞くことが出来ました。

構成は、2Wayのバスレフ、3cmツィーター、16cmウーファー 重量17㎏ ペア120万
(Z800 2Wayバスレフ 2.5cmツィーター、16cmウーファー 重量14kg)キット19万

とにかく”ウリ”は新開発の振動版NCV-Rで、伝搬速度の速さと内部損失の大きさという二律背反を高次元で融合させた特殊なものということですが、前回の試聴会では、とにかくハイスピードの印象が強すぎて、いわゆるピーキーさが際立っていました。
何度かおせわになっている会場で、機材も幾分なじみのある組み合わせ

 

・AMP N-mode XPM100 -SE
・CDトランスポート PS-AUDIO PWT
・DAC N-mode X-DP10

試聴音源はCD。

一聴して、スピードの速さは相変わらずでしたが、角が取れて、丸みのある音に感じられました。
少し不足気味な感じがしていた低音域の量感も明確に増しており、すり減り気味な、年寄り耳の院長にも異次元のハイスピードはそのままに安心して聴ける音になっていました。
ピアノの弦の響きなどは少し過剰かと思えるほどまでに再現するようですが、これが楽器本来の音なのです!と言われれば、そうかな?と思えるくらいの絶妙なレベル?。
低音域が膨らんでいるので、一回り以上大きなサイズのスピーカーの音に感じます。

試聴会のリピーターは私だけでしたが、メーカーの担当の方が覚えてくださっていて、どうです?と真顔で聞いてくれるのですが、ダメ耳の私ですので、どう答えていいやら…、”すいぶん優しい音になりましたね?”とドギマギ答えると、その答えが欲しかった!と驚くほど喜んでくれました。

新素材のNCV-Rの扱いが予想以上に難しく、最近ブレークスルーがあってようやくこの音にたどり着いたのですと、それを呑気に聴いて、無責任に良いの悪いのと言うだけなのが、なんとも申し訳ない…。

試聴とともに、開発の苦労を色々と聞かせてくれました。
この機種は開発から各パーツ製作、組み立て、ビス一本に至るまですべて国内で賄われており、オールジャパンのスピーカーですと。

スピーカーを止めている各ビスは、鉄、銅削り出し、チタン各種その他を試して、実聴を繰り返し、あるメーカーのビスの音が最高であるということが判明するまで吟味。

とにかく”音”に良いものをと探していたので万事その有様で、時間も金も手間も含めて、少々やりすぎたと思うと。

塗装はピアノブラックが良いと判断されたが、残念ながら自社内で最高の塗装が出来ないので、浜松(ヤ〇ハ)に頼んだと。

試聴しながら、合間合間にこれは言わないで、書かないで下さいねとこの他にも色々と盛んにお話ししてくれ、あっという間に時間が経ちました。

…で、

お店や雑誌の試聴記事では特にそうですが、試聴用のシステムに安価で身近なシステムを使っているようなことはまず書かないですよね。
こんなに身近(安い)なアンプで、こんないい音が出るんです!というような記事は皆さんあまり期待していないのでしょうか。
それとも、書く方のプライド?見栄?

このスピーカーにお勧めのシステムはどんなもの(いくらくらい)ですか?と意地悪く問えば直接には答えずに…

そういえば…、同じ機種のある試聴会で、ウン百万のセパレートアンプをお店が用意するはずが手違いで、棚にあった、違うメーカーのゴキュッパをつないだことが有ります、と、結果は後で比較しても、誰が聴いてもウン百万に比べて、圧倒的な高音質で(勝利!)驚きました、と。
(各メーカーの具体名まで教えてくれましたが、誤解を生じかねないため、割愛します(笑))

(ダイヤトーンさんは開発時にはもっぱら、チューニングした300万ほどの真空管アンプを使っていたそうです。)

笑えない、痛快な話ですが、アンプは基本選ばない(高ければ良いというものでは無い)素直な性格なので、お好みの音を探してください、と。

…で、迎え撃つ?は音工房ZさんのZ800-FW168HR ですが、どアップでT250D(笑)

どこの世界のメーカースピーカーに、重量2,600gのツィーターが装備されているでしょう?
院長はこのスピーカーの使いこなしは、この重量級のツィーターの制御にかかっていると常々…。

当初、自分の以前のアンプで高域が不足していると感じることがあり、スーパーツィーターを付け足して聴いたりしておりましたが、機会あってほんの少しスピード、パワーのあるアンプをつないだところ…あれ?

高音が出ているどころではない!音の委細、艶やかさ、色気?までガラリと変わった??

モニター音質でありながら、心地よい、明らかにまるで別物の音を奏でてくれるようになりました。

許容入力150Wのツィーター、音圧レベルは90dB 幾分ドライブに注意を要するのかも知れません。

再生音源までのシステム全体がかみ合ったときの感覚は、分解能だけにとどまらず、パワフルでかつ抑制の効いたFW168HRが加わって、シズル感とはちょっと違うでしょう、ライブ録音なら環境音を含めてその場の雰囲気をそのまま”リアル”に表現するような、しかも再生がきつくない、といった感じではないでしょうか。

ただし、録音が雑で、耳につくノイズならば、そのまま煩さも表現してしまうので、ソフトに対してもシビアな、良い意味でモニター品質ではないでしょうか。

近距離で少し大きめの音で聴けば、キレの良い良質な低音と相まって、高品質のヘッドフォンさえも上回るダイナミックで心地よい精緻な鳴りっぷりです。

…で、

両方のブランド使用中で、中立かつ客観的でありたい院長は、どちらに軍配を上げるのでしょうか?

DS-4NB70はデジタル時代の今に相応しい鳴りっぷりで、ハイスピードかつ緻密で軽快なユニット故か、システムをあまり選ばすに、手軽?に超高音質な世界を手に入れることが出来て、低域は一回り大きなスピーカーの音を余裕で表現してくれると思います。
まさにダイヤトーンが、心血を注いだ逸品の価格はペアで120万!
試聴会の会場、吉田苑さんでは、今後のモニター機としてDynaudio C-1PLATINUMの後継機として、採用するとのことです。
(※『吉田苑』さんではリファレンス機として常設しますので聴いてみたい方は是非どうぞ!…だそうです。)

Z800はハイエンドオーディオにも採用されているユニットを使用して、高域から低音域まで、相当なポテンシャルを秘めていて、恐らく本来の能力の発揮には、システム全体に多少なり以上の配慮が必要なのではないかと思います。
しかしT250Dの音が半端無く再生能力が高いのに、院長にはとてもやさしく感じられ、中音域の力強さがあるのにFW168HRの鋭い切れ味故でしょうか、小音量から中大音量まで違和感のない、とても心地よいバランスのとれた音を聞かせてくれます。
未だ使いこなせていない院長ですが、Z800のキットを院長は当時17万(ペア)ほどで手に入れましたので、信じられないコスパの高さと思います。
Z800の売り文句、”一桁上の価格のものに引けを取らない”は誇張ではないと感じます。
(スイマセン、こちらの常設は福岡近隣では知りません…。)

※追記※2017年11月時点
Z800はバージョン3が販売されました。
デザインが大分変わって、バフルの面取りなど、見た目だけでなくネットワークの見直しなどで、中高音域の鮮明度が加わったようです。
ただ、”中高音域の艶感も、変わったんですよね…進化とは表現してますけど、好みも有りますので…”という某主幹の言葉も有るような…。
…これ書いて良かったのかな…。

以上含めて現時点で、音質、好きな音楽との相性、ネットワーク変更などの発展性を含めて(それでも)Z800に軍配を上げる院長でした。

…って、上記の記載は完全に私的な印象ですので、一切の苦言は受け付けませんのでご了承くださいね。

2017.9.27

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