中耳炎と鼓膜切開
耳より情報
急性中耳炎の鼓膜の腫れ方には、大きく三段階有ります。
最近はもう少し細かく分ける事が多いのですが、治療の説明の段階では院長はこの”3つ”を使っています。
①鼓膜が少し赤い
②1と3の中間(赤みがひどく、腫れぼったい)
③鼓膜がブヨブヨになる位、膿がたまっている
以上、ザックリ三段階です。
最近は、できるだけ切開をしないで済む方向を模索する傾向が強いのですが、やはりどうしても切開を選択するべき症例は有ると思います。
上の三段階の③などが相当します。
説明の時は、”ニキビ”の例えをさせてもらうことが多いです。
赤いだけのニキビはいくらつぶしても、中身は出ずに、痛くてキズが汚くなるばかりです。
“膿”を積極的に出すには、”熟れ具合”を見極める必要があると院長は思います。
鼓膜の腫れ具合を、ファイバーで確認して、家族と一緒に供覧して、痛みや風邪などの症状と併せて、必要だと判断されたときに、説明と同意のもとに切開を行うことになります。
…おまけ
鼓膜切開は痛いというイメージが強くあります。
院長の子供の頃受けた鼓膜切開は、とっても痛かったです…、半分トラウマです。
正直、かたっぱし切ってましたものね…。
当院では、症例を選択することと、鼓膜麻酔を併用することで、この痛みはかなりの頻度で抑えられています。
いわゆる一昔前の鼓膜切開とは、隔世の感があると自負しています。