ポータブルプレイヤー恐るべし
オーディオ・音楽関係
院長の耳はダメですが、音楽は、歌謡曲から、JAZZ、クラシックと色々聞きます。
JAZZといっても、ウッドベースや各パートが独走してゆくような即興性の強いものは付いて行けず。
全体にアコースティック系でメロディーラインのしっかりしたモノが好きなので、“通”と呼ばれる人からは、“軟弱”といわれそうなカテゴリーが中心です。
それでも子供たちと共有のiTune に入っている、sigur rós を聴きかじったり、突然流れる perfume もOKです。
余談ですが、日本語で『クラシック』と書くと、昔の、とか古めかしい、など少しネガティブなイメージが浮かびがちですが、英語本来の意味は、「一流」や、「最高級」など「トップクラス」である、という意味合いが強い表現です。
野球のWBC(ワールドベースボールクラシック)が良い例かもしれませんね。
先日何気なくiPodのシャッフル に古い普通のデカイヘッドフォンをつけた時。
最初は…あ?ジャックは共通だ?…けど、こんなんで音出るのかな?とただの興味本位。
大きさがえらくアンバランス…でしたが…
知らなかっただけ、だけど、音が出るどころでなく、ものっすごく音が良い…、音量も十分。
これは…と、iTuneから取り込んだのを片っ端ヘッドフォンで聞いてみました。
…「なんということでしょう」…。
音質がすごい!良いも悪いもあけすけに分かる。わたしの駄耳にも分かる!とまさに「耳からウロコ」!の状態でした。
映像処理用にPCをグレードアップしていたことも良かったのでしょうか?
思い込みとは恐ろしいというか恥ずかしいもので、iTune はCD焼き付け専用で、以前のパソコンは明らかに音質が良くなかったので、こんなに小さな箱(iPod)からいい音が出るはずがない、と思い込んでいましたし、ミニジャックを馬鹿にしていました。
確かに、音量の発生にはそれほどのエネルギーを必要としません。
ジェット機の大爆音も、豆電球+アルファ位のエネルギーで到達可能です。
小さな箱から、大音量が出るのは知っていたつもりでした。
しかし、”良い音”の「発生」には理由があるのです。
パソコン(iPodも)メーカーはデータの脱落の多寡がPCのパフォーマンスに直結するため、あらゆるデータをおろそかにせず、音楽も、純粋にデータとして厳密に扱って記録再生を行っているためデータの“脱落”が少なく、結果、音楽のクオリティーも高くなります。
いつの間にか?iTuneの、取り込みの設定もAACは128kbpsから256kbps(iTune Plus)へとグレードアップしていました。
対していわゆる通常のCDプレイヤーはというと、データとしてはそこそこ入っているのに、音楽をデジタル信号として取り出し、音へ変換する過程に問題があるというか、音質のクオリティーそのものを上げることにあまり腐心してこなかったツケが、「CDの音はイマイチ…」という反応に出てきているのではないかと言われています。
この辺りのネガティブなことはCDプレイヤーを作っているメーカーは決して言わないので、いつの間にかデジタルオーディオプレイヤーの優位性が顕著になってしまったようです。改めて音を聞いて得心がゆく感じでした。
元々ダイナミックレンジ96dB 再生周波数20~20000Hzと制限があり、原音に対して窮屈だと言われていたCDのスペックに様々な悪弊が加わっているというわけです。
打破すべく、SACDが出るもののソフトの高価格とハードの普及が進まず、ネット上では、ハイレゾ音源の配信が始まっていますので、今後は面白いとは言いつつ、アナログ(アナクロ)人間のわたしには、辛い(対応が難しい)時代でしょうか。