うすずみ色
院長の時々日記
一年ぶりに阿蘇を訪れました。
長陽大橋から上流側の眺め。
1km上流に赤橋の崩落現場が見えて胸が痛いですが、新しい橋が架かりつつあります。
火山質の岩盤はいかにももろそうで、この長陽大橋も地震で基盤がずれて、再開通までに一年半以上を要しましたから。
外輪山にもえぐられたような傷が多数あるのですが、3年経とうとしている現在でも、あまりに生々しく目を引きます。
特に野焼のあとだからかもしれませんが、米塚の傷もくっきりしていて、なんだか形もいびつになってたような気さえしました。
標高1100mほどの草千里は気温十度で風が強く防寒が要りそうでした。
中岳までは上がりませんでしたが、3月29日に火口の立ち入り規制が解除されたばかり。
規制が出たり引っ込んだり、火口から3kmのこの距離でも噴煙が勇壮に立ち上って見えます。
水蒸気がほとんどの噴煙ですが、時々大きく噴き上がって結構な迫力。
火口からまじかに目にしたら相当怖いのではないかと思える感じでした。
今回の阿蘇の目的の一つは先年葉桜だった、一心行の桜。樹種はヤマザクラ、樹齢400年とのことですが、葉が全く出てなくて、花の色は白、右側にある桜との色の違いは明確で、エドヒガンのような淡墨色に見えます。
…で、公表五分咲きでしたが、もう少し少ないような気もしました。
こんもりした樹形は、近年の打ち続く自然災害で多少いびつになっていて年輪と貫禄、自然の厳しさを感じます。
そのせいなのかは分かりませんが、つぼみの数もこころなしか多くなかったような…、。
その代わりというわけではないでしょうが、菜の花が非常に色鮮やかに誇っていました。
一本桜をもう一本ということで、一心行の桜からほど近いところにある『観音桜』。
近くに馬頭観音を祀ってあるとのことでのネーミング。
本来は牧場のこの場所を桜の季節に合わせて、地元の方が短期間解放してくれているものです。
これまたヤマザクラ、樹齢は90年以上とのことですが、花の色形からすると院長の目にはソメイヨシノに見えてしまうのですが、愛でられればいいんですよって、そういう気がします…。