立石医院・吸入器三年目(2015年8月)
耳より情報蒸気吸入器
⇒当院の蒸気吸入器
日本電熱のジェネレーター(K007)を使用した、吸入器を導入して2015年8月現在、ノーメンテで3年経過、作動が不安定になってきましたので、修理とオーバーホールを兼ねて新しい機械と入れ替えをしました。
元々、ジェネレーターを導入するにあたってメーカーから、付属の軟水器は3か月ごとのフィルター交換をしてくれ、という注文がありました。
安全対策はかなりのオーバースペック(笑)ですが、軟水器に関してはデータが少なく、3か月はあまりに短いので、いけるところまで行って、作動があやしくなるまで動かして、その時に対処すると言う院長の方針で、導入3年目に”その時”は来ました。
行くところまで行かないと(壊れないと?)分からないだろう!?という、おおざっぱな院長の性格が表れていますね。
…勿論、コンセント一つで元の吸入器はいつでも使用できるように、スタンバッていましたよ(言い訳)
シンクの下に軟水器を設置して、水道から直接ジェネレーターに給水する方式です。
画面左下が比較の1Lのペットボトルですが、軟水器のサイズは色々パターンがあるそうです。
考えてみれば、もっともなことです。
とにかくやってみてどうなるのか、ダメなところまで行ってみよう!
というのが、今回の軟水化に対しての院長のプランでした。
世間では『ノープラン』または『考えなし!』と言われそうですが、ある意味究極の使い方での”寿命”が出たように思います。
当たり前の事です、フィルターは何年も持ちません。
これからは軟水化を定期的にチェックするために、取水の配管を増設して、試薬を手配してもらいました。
ご覧のフィルターで、優に万単位の金額は必要ですから、サイクルは長い方が、今後導入を考えておられる医療機関さんの懐にも、やさしいのですから、当然『考え有って』のことです(笑)。
測り方は至極簡単。
汲んだ水に試薬を一滴加えて、色の変化を見ます。
左が水道水、右が軟水化された水で、一目瞭然。
そうです…、たった月に一度のこの簡単な動作が、大事な器械を守ってくれるのです…。
日本電熱さんから、修理、オーバーホールの詳細なレポートが来て、不調の原因は予想通りでした。
「軟水化不良による、”湯垢”の付着による作動不良」と結論付けられました。
その他の動作関連は異常なく、清掃と意外なほどの最小限の関連部品の交換で、修理とオーバーホールは済んだようです。
ただ、本体交換後に多少の問題も残りました。
なんだかトータルの吸入圧が安定しなくなり、時に安全弁が作動するようになりました。
ジェネレーターから、⇒減圧弁⇒ゲージ⇒逃し弁(安全弁)と中途でいくつかの安全装置も設置していたのですが、青の減圧弁にも異常が発生していたようです。
吸入器へはごく少ない圧供給で十分なので、水垢などの、ごく小さなトラブルでも影響してしまったようです。
吸入器本体にも安全弁が付いてますし、実際の診療には問題なく、合計4か所の安全装置のためでしょうか、しばらくはトラブルが出現していた事すら気づかず、当システムの安全性が証明されました!?
…で、減圧弁交換で、当院の吸入器は更に、完全に元通りの作動状態を回復しました。
今回の結論は不調は人為的なもの(軟水化に注意を払わなかった院長の怠慢)であって、システム自体は問題なし。
これから、新しい五年(五年器械が壊れずに保てば良いだろうという院長の勝手なモノサシ)が始まります。
さて、その後多少の動きが有りましたので、別ページ『吸入器の今後・プロトの吸入器』でご報告します。