急性中耳炎・子供編
耳より情報
青い矢印の先が「耳管」と呼ばれる、鼻と耳をつなぐ管です。
子供さんは耳管が太く、短く、傾斜が緩やかなので、鼻の奥のバイ菌が耳に”逆流”しやすく、大人に比べて、中耳炎になりやすい構造です。
風邪の発症と共に急激に耳の症状を訴える子どもさんもいますが、いわゆる風邪の治りかけの頃に、耳を痛がる、となることが多くあります。
よくあるのが、やっと風邪が落ち着いてきたね、という週末の真夜中ころ、子供さんが大泣きするというパターンが、往々にしてあります。
痛みの症状は、陣痛のように、寄せては引くという事が多いです。
やれやれ落ち着いた?やっと寝たねー、と思ったら、ギャーと泣いて、また起きる。
かなりつらい痛みと思います。
耳たぶの方には痛みは出ませんので、痛みと痛みの間合に耳を少し引っ張ってみて、何も言わないときは外耳ではなく中耳の炎症の可能性が高いです。
特に小さな子供さんは、うまく痛みを表現出来ない事が多いので、症状の訴えだけで診断をつけるのは我々(医者)でも容易ではありません。
ただ、『風邪気味の子供さんが、耳を痛がった』の場合は『圧倒的に中耳炎が多い』のは事実です。