加齢と聴力
耳より情報
高齢者になると聞こえが悪くなるという事は、みなさん理屈では分かっていても、いざその段階になると、なかなか対応がスムーズにいかない事があるようです。
聞こえは、内耳の『蝸牛』(タフな人間の体・耳編参照)という場所で感じます。
「蝸牛」とは”カタツムリ”の事ですね。
極めて繊細なパーツである、蝸牛の中の有毛細胞と呼ばれるセンサーは,加齢等によって失われてしまうと、回復は難しいモノです。
音を受け取る耳がマイクとすれば、それが何の音か判断をする、脳が分析器やパソコンに相当します。
感音性の難聴は『マイク』が悪くなるものと、『パソコン』が悪くなって起こるものがありますが、厄介なことに高齢者の難聴は、この「マイク」と「パソコン」両方が悪くなることによって起こるものが、多いのです
高齢者の方の聞こえないという訴えの特徴は、音は聞こえるのに何と言っているのかわからない、というものが多く、これが典型的な症状といえます。
蝸牛で周波数別に収集した音を、脳で分析して「ア」「カ」「サ」「タ」「ナ」と判断するわけですが、脳はこの収集、分析、判断を無意識に瞬時にやっていますが、加齢とともに蝸牛神経の働きが弱り、分析速度が遅く、弱くなり、会話の内容とスピードについてゆくことが出来なくなるのです。
…で、リハビリが必要になります。(下につづく…)