Z502スーパーツィーター|大牟田市の耳鼻咽喉科立石医院

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オーディオ・音楽関係

Z502スーパーツィーター

オーディオ・音楽関係

※聴力があやしい、ど素人院長が音楽や音質を云々しています。
内容については、くれぐれもご了承くださいね(笑)

音工房ZさんのZ502スーパーツィーターを購入しました。
(※価格や詳細な諸元などは音工房ZさんのHPでご確認ください。)

”ホーンツィーター”ってどんな音?と物色中に、偶然Z502発売予定のメールが届きました。
リボンツィーター採用のハイエンド機種ってどんな音?デザイン…、結構いい値段してる…云々、悩みつつ大山さんにメールでいくつか質問をして購入を決めました。

 

大きさの比較はこんな感じ。

スーパーツイーターでこのサイズのものは多くはないのでは?と、主幹のやる気を感じます。

愛用の右側のZ501はコンデンサー交換で係数の変更が容易なのも楽しみですが、聞いてみたいという欲求には限りが有りませんね。

 

 

 

音出しのチェックをした後は、向かい合わせの慣らし。
ネットワーク内蔵なのでアンプと直結して少し大きめのボリュームで朝まで鳴らしっぱなしにします。

その際に選んだソフトにどれくらいの高域が含まれているかも確認しておきます。

 

三晩程鳴らすと、こころなしか音のてっぺんの、刺さるような感じが無くなったようですが、ホントかな?

現在のシステムに繋ぐだけ、のいわゆるポン付け出来る製品です。
まずは併用が第一に想定されているであろう、Z800-FW168HR(以下Z800)との相性チェック。

付録の使いこなしのレポートを参考に、アッテネータを調節しながら好みの音質に合わせてゆきます。

今回の主な試聴システムは以下の通りです。

AMP                    Nmode XPM-100
CD Transport       PS Audio PerfectWave Transport
DAC                     PS Audio    NuWave DSD
Speaker              Z800-FW168HR+Z505Trent

 

さあ、聞き比べの音源選びが一苦労…(楽しみ?)
高域が重要なスパイスとなる一枚、を選んだつもりですが、例の如く反論は一切受け付けません(笑)

 

”Don’t Be Stupid”菊池ひみこ
CDというものが世に出る二年前、1980年の懐かしい一枚。
うれしい事に結構な良音質でCD化されています。

曲は「Tear drop’s」
ジャズは自由が信条!とはいえピアニカ=小学校の教材を使ってる!と話題になったものです、…40年前のLP時代の話ですが…。

 

”鍵盤ハーモニカ”ピアニカ。
そうそう、小学生が吹きながら歩いている、アレです。
アコーディオンとハーモニカの中間のような音色に、どこか哀愁が滲む旋律。
心と体に染みついた、聞きなれた音だけに再生に気を使いたい音源です。
シンプルな音数の中にリード楽器特有な、比較的高音の周波数が含まれます。

スーパーツィーターでほんの少し高域が鮮やかになると、少し奥に位置していたピアニカが前に出てくれ、煩くならずに邪魔をしない超高域のスパイスの塩梅がキモですね。

より高音域を含むソフトとして…

 

吉松隆”わすれっぽい天使”/崎元譲他
やさしげな、そしてときに鮮烈な崎元譲さんのハーモニカが院長の心にしみます。

同じリード楽器のハーモニカは、ピアニカに比べて高音域が更に豊富で、ほんのちょっと編集してあるだけでスーパーツィーターの効果がより分かりやすいと思います。

 

吉松隆氏のカテゴリーは現代音楽ですが、曲は極めて”諧調的”、曲風は”世紀末抒情”と評されますが、懐古的なモノとは無縁、懐かしいけど新しい?
特に芳志戸幹雄さんのギターとハーモニカの真剣勝負、なライブのやり取りは迫力。

オーケストラの中の、ヴァイオリン…

 

”Echoe’s of Time”リサ・バティアシュヴィリ
ショスタコーヴィッチ、ヴァイオリン協奏曲第一番。
情感たっぷりのヴァイオリンが聴けます。

難曲の「第一番…」に始まって「ヴォカリーズ」、「鏡の中の鏡」とマルチに楽しめる一枚。

 

スーパーツィーターの味付けでオーケストラの中でヴァイオリンの存在感が増して、煌びやかさが明瞭になる印象です。
不思議なのは高域だけ担当するはずのスーパーツィーターですが、付加で全体の演奏の音質まで変化したように聴こえる気がします。

全編高音域?

 

”ストコフスキーの鐘”テキサス大学ウインドアンサンブル
吹奏楽器、打楽器、おまけに鐘まで入り乱れての迫力のしかも緻密な良録音。
高音質、広音域で、ほんの少しオフマイク録音。
再生システムには、いかに音が団子状にならず精細に、しかし良く混ざり合って心地よく再現可能かの二律背反?が要求されます。

良好な再生に高音質な高域は必須です。

 

 

院長の好きなピアノの楽曲は”高音域の事情”で今回は出番なし(笑)

 

 

…さて、スーパーツィーター比較の音源として悩むのはヴォーカルですが…、

松任谷由美「ノーサイド」…、ハイレゾ版ではありませんが…

 

ヴォーカルのピュアな録音に本来はスーパーツィーターの出番はあまりありません。
肉声の歌声は100Hz~1,000Hzが中心でソプラノ歌手でも最高2,000Hz程度と、意外なほど高い音域を含みません。
加えて人間の声帯構造は一般的な楽器に比べてかなり脆弱ですので高域のピッチに、高いエネルギーを持つことが出来ません。

ところが、ポップスはスーパーツィータの超高域のチェックに向いてる素材が比較的多いと思います。
理由は”打ち込み”や、”補正””編集”に代表されるような”録音芸術”の賜物だからです。

ロックやポップスの再生時に、ツィーターからシャーシャー、サーサーと高域の音が盛大に聞こえることがよくあり、楽器だけでなく、歌声のパートでも同じシャーシャー音は被さるように聞こえてきます。
この領域は”編集”の際にヴォーカルなどの”空気感”として盛られる5000㎐付近の周波数です。

ああ、絶対に人の声には(楽器にも)ありえへん周波数域の音と量だ…と、
耳鼻科医の院長には、ツィーターでだけ聴けば、盛りすぎ、と評価してしまうわけですが、マルチスピーカーのシステムトータルで聴くと、”…生物、解剖学的に有り得ん…!”とグタグタ言ってた心持ちはどこへやら。
高音質な高音域のお蔭で、ちょっと違った生っぽさに、なんかいつもより、もっといい心地で聞けるから不思議…

こんな時”そもそもピュアオーデぃオといふものは…”てな建前論はどこかへ飛んで行っています。

ヴォーカル、演奏、録音、編集、そして聞く、のトータルあってこその”録音芸術”であります。

それとも院長の青春の音楽の魂の半分は”荒井由美”(松任谷…ではない)で出来ている所為でしょうか?

…で

スーパーツィーターは音楽再生のアイテムとして、手放すことのできない存在になってしまいました。
うどんに一味、ざるソバにワサビが欠かせないのと…あ、薬味は無し、の人もいる?

…それはともかく

スピーカーとの距離を違えて聴き比べると、Z501は躯体や振動版の大きさのためか、音が”点”から発生される感覚があるようですが、それは欠点と言うよりも、リスニングポジションによって生じるZ501の特性といえるものでしょう。
Z502の振動面は、Z501に比して、かなり大きなものです。
そのためか、マルチで鳴らすと、音が一点からでなく”面”から発生されている印象があります。

不思議なのは超高域が付加されただけのはずなのに、…いや、本来内に込められていた音を、ほんのちょっと、はっきりさせただけなのに、なんだか曲調全体が、くすみが取れたように感じられる曲が結構ある事ですね。

化粧で言うならば、眉の一掃き、わかるかな?

能率の高さもさることながら、面からの放射として、音全体に影響している可能性が有るのかと思わされました。

音は耳に刺さらず、高域は至って自然、いざ無くなると物足りないと、五感が、耳が捜してしまう。
うまく再生できないならば、それは他の機材のせい?セッティングのせい?耳のせい?

しかしここまで完成されると、音が良いとか悪いとか、はたまた再生音に対する感想、注文などと言うものは無意味に思えて来ます。
駄耳の院長にとって悪かろうはずは無く、もはや理屈でもない、完全な嗜好(至高、思考?)の領域。

もともとのZ800のナチュラルな再生が強化されて、マルチでの院長の好きなピュアな再生の条件としては、これ以上望めないような環境が整いつつあります。
院長の聴き取りの能力、試聴環境では導入にネガティブな要素は皆無

問題は、Z501との価格差に目をつぶれるかどうかでしょう。

アンプに始まる電子的なデバイス、音楽配信に際してはルーターやPCソフトなどデジタル関連はこれからも日々急速に進化してゆくでしょうが、肝心な音楽と人との最重要なインターフェイスとしてのスピーカーは電子化などかなわず、性能が如何に上がっても感性の産物として、物理的、有機的かつ人間的なものである事が求められ続けると思います。

製造が国内であることすら難しい時代に、完全な職人芸のこだわりの内製で、高機能、かつ良心的なアイテムを手にすることができる幸せは、感謝以外の言葉が思いつきません。

 

 

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